稟議申請とは、勤めている企業において何かしらの物品購入のために社内承認を得ることです。
B2B営業の本質の1つは、
「お客様に数千万円から数億円の稟議を書いていただくこと」
にあります。
皆さんはこれまで自ら稟議申請を挙げたことはあるでしょうか。
数十万円程度なら経験あるかもしれません。
ですが、数千万円や数億円規模ではどうでしょう。自らが申請した経験は一度もない方も多いのではないでしょうか。
営業活動において、数多くのお客様に多額の稟議書作成と申請をお願いしているはずなのに、自分はしたこともないというのはお客様目線の営業活動にズレを生じさせるはずです。
稟議申請は大きな負荷のかかる作業
それを実現するための社内調整の苦労など一度想像してみるといいでしょう。
社内で怖いマネージャーや本部長を思い浮かべてください。CEOでもいいです。
相談すると「あ?なんだ?」と言ってきそうな歴戦の強者を相手にし、降りかかる火の粉(既得権益層からの批判や詰め)を振り払い、横槍(他部署からの突込みや競合推進派の意地悪)をかわし、上司、その上の上司、さらに上の上司を説得をしながら、申請を進めないといけないわけです。
MEDDIC風にいえば、自らがChampionと宣言して、Economic Buyerから承認を得ることです。
Value Based Sellingでいえば、正確にすべてに内容に回答できるということです。
だいぶお客様の負担がイメージわいてきたのはないでしょうか。
初回面談前に稟議書作成のイメージをもっている
逆算思考でいうと、経験値の高い営業は
「初回ミーティング前に、お客様の代筆で稟議書を書くイメージがすでにできている」
ともいえるでしょう。
何度もお客様(Champion)を一緒になって社内の関門を突破した経験があるからですが、このイメージは非常に大事です。
ぜひ皆さんもその観点でお客様に接してみてください。きっといつもとは声のトーンや傾聴具合が変わってくるはずです。