【武器を作る】METRICS(メトリクス:定量効果)/MEDDIC

MEDDIC
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METRICS(メトリックス)とは測定基準や計量を表す言葉です。MEDDICでは、投資対効果の「効果」の部分を主に差します。

定量化が可能で、かつ自社ソリューションや製品の「優位性の証拠」

となるものになります。

提案している価値の立証に行われるもの、となります。

価値(Value)は、数ある営業フレームワークにおいて必ず入れ込まれている必須なものです。システム投資に対する効果の出し方は、別記事で記載していますので、ご参照ください。

METRICSは、Championの武器になるもの

定量効果という言葉だけで考えると、誤った考え方に陥ります。

効果さえ実証できれば購入に至る = 間違っている

ということです。

まだまだ踏み込みが甘いので、お客様のプロセスを考えてみましょう。

システムを導入する際にはIT投資における審議というものが入ります。つまり、誰かしらが「企業の偉い人」に説明をしなければいけません。

誰かしらいうのはChampionであり、「企業の偉い人」とはEconomic Buyerといえます。

METRICSは、Championがあなたの製品導入の妥当性を社内説明する際に、自信をもって行うための根拠とならなくてはいけません。いくら社内政治力があり、自社製品に熱狂しているChampionも初見の人やあるいは懐疑派・反対派への説明をしなければいけないためです。

Championなら強力な社内戦闘力をもっているので、大丈夫では?と考えていたら、かなり乱暴でしょう。稟議申請のコラムでも記載したとおり、社内説明は非常に大きな負担が生じる業務のため、使えるリソース(武器)を提供してあげることは営業としてやるべきアクションではないでしょうか。

METRICSは(大変な思いをする)Championを支援する武器を作ること

と考えて、精一杯頭に汗をかいて作成しましょう。

IT営業が提出をする提案書は、お客様社内の説明や稟議書の付帯資料として使われます

投資に対するリターン/ROI

具体的にどのような内容を書けばいいでしょうか。

ROI(Return on Investment:投資対効果)はB2B営業において非常によく求められるものです。コンサルティング企業が広めた概念ですが、単純な分子と分母の計算でわかるため、誰が聞いてもわかりやすく、企業内の投資案件に非常によく使われます。

Returnの部分は、主に「定量効果」と「定性効果」の2種類にわかれます。

定量効果については、「売上拡大」「利益確保」「リスク回避・最小化」のいづれかが使われます。ファイナンス世界のROIですと、内部収益率や将来価値などが分子に当たりますが、IT投資の場合はそこまで加味しなくてもよいでしょう。

たとえば、売上拡大であれば、1億円のSFAを入れることで、全体売上100億円の10%増加を見込む、ということです。利益確保であれば、1億円のシステム投資によって、社員の工数が年間5%減り、生産性控除の寄与金額は10億円程度、などとなります。リスク回避や最小化は、人為的ミスや抜け漏れによってお客様の顧客に損害を与える、あるいは規制遵守できておらず罰金制裁が課される、その金額は10億点と推定される、というような内容です。

定性的なMetrics

定性効果については、たとえば人材育成、スキル向上、モチベーション向上などといった主にはケイパビリティを強化する項目などとなります。少し難しい内容に思えがちですが、お客様が今困っている状況の裏返しで、それを改善する内容にすることがよいでしょう。

とくに昨今ではDXブームであり、定量効果だけでなく定性効果も求められることが強くなっています。材料を探す視点としてBSC(Balanced Score Card)も併せて活用するとよいです。2014年のレポートですが、行政情報システム研究所「IT投資管理の定性的な評価の定量化に関する調査研究」(p.62)が明確に説明しています。

BSCは企業戦略やビジョン(中期戦略)と、4つの視点(財務、顧客、内部業務プロセス、イノベーションと学習)とつなぎ合わせて考えます。突き詰めると個別最適ではなく全体最適を目指すということでもあります。

まとめ:Championとの共同作業で作る

Metricsは定量効果と定性効果双方となります。

これはぜひChampionとともに作成をしてきましょう。営業側から、他のお客様の事例一覧(効果含む)などやチートシートなどを提示して、選んでいただくことがよいと思います。一緒の作業を行うことで連帯感も出てきますし、Economic BuyerのDecision Criteriaを確認することにもつながります。

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