プランがあるとないとでは、大きな差が出てきます。
この場合の「プラン」は目標達成までの戦略を指す場合もありますし、案件を受注するための戦術を指す場合もあります。
いづれにしても、
何をいつまでにどのように行うべきか
という計画は手元にもっておくに越したことはありません。
とにかくプラン(計画)
計画策定、DJはとっても苦手でした。
もともと本能型で動くタイプなので、そんなのやってみないとわからないよ、とずっと思っていました。
しかし、20代に出会ったメンターからの、この一言でがらりとやり方を変えています。
プランのない奴は、プランのある奴に一生使われて終わるよ
元外資鬼軍曹からのお言葉
ある企業に入社後、最初の直接面談で雷のように言われた言葉です。
この場合のプランは「人生計画」というような意味合いでしたが、そのあとからこの意味がわかるようになります。
プランが描けない=道筋もアクションもわかっていない
何がわかったかというと、
プランが描けない = 目標に到達する道筋やアクションを考えられない
ということです。
ときには行き当たりばったりでとにかく動いてみるのも、1つの手ではありますが、結果を短期間で求められる環境においては、先にある程度あたりをつけておき(考えておき)、都度プラン側を修正するほうが建設的です。
行き当たりばったりで動く場合と、プランがある場合の比較は以下の通りです。
目標を立てる
ではどのようにプランを立てればいいのでしょうか。
営業ですので、まずは目標から振り返りましょう。
目標とは営業予算となります。
営業予算は100%達成を目指すことが通常ですが、途中で息切れして90%や80%になる場合が多いです。
この場合はぜひストレッチ目標を設置しましょう。ストレッチ目標がいい理由は以下です。
100%目標達成以降に受注した金額には、特別インセンティブがつく
達成予算とインセンティブ全体金額との兼ね合いで決められるコミッションレートに対して、上乗せが入ります。
たとえば、コミッションレートが2%の場合(1億円受注で200万円支給)、それが5%やもっと高くなるということです。アクセラレーターという言い方をする場合もあります。
ほとんどの外資企業で、目標の大幅達成者には「President Club」を提供している。
2.は、特定のリゾート地へ成績優秀者を集めるものです。
たいてい1名連れて(パートナーか家族、親しい友人等)行くことができ、おおよそ3-4日程度毎日パーティーが続きます。家族を連れていけることがみそで、配偶者を連れて行った場合には家庭の中の評価も段違いに上がります。
子供は連れていけない場合がありますが、President Club後に有休をとって合流し、ひと時の休暇を味わうことが一般的です。これは大きな家族孝行になります。
その後の転職で実績として信用を勝ち取れる(アピールできる)
最後は、今後のキャリアです。100%達成よりも、150%達成の方が確実にアピールができます。実際には「自分なりに成功できた分析」ができているともっと良いのですが、数字は自分で語ってくれますので、実績は残しておいた方がいいです。
どのようなプランがよいか
目標が決まったら、そのブレイクダウンが必要です。
平均的な案件単価から、何件決めるとストレッチ目標達成となるのかを考えていきます。
ストレッチが4億円で、平均的な案件単価が3,000万円の場合は、13件以上決める必要があり、4半期ごとに3-4件受注する必要がある、という考え方です。
このブレイクダウンの考えがとても重要です。
なぜなら、売上は
売上 = 案件数 x 案件単価 x 頻度(もしくはセールスサイクル)
で決まるためです。
4半期ごとに3-4件受注は現実的でないと考えたら、今度は案件金額を上げるためのプランと、頻度を上げる(セールスサイクルを短くする)プランを考えることになります。
たとえば、今抱える案件に対して追加提案できる製品や余地はないかを考える、とか。すでに受注したお客様に対して追加購入のニーズはないか(=この場合は、すでに購入しているものに対する追加なので短期間に決まる可能性が高い)などです。
具体的なプラン
具体的には以下3つのプランに集約されます。
より具体的な内容が知りたい方はリンクをクリックしてください。
- テリトリープラン(Territory Plan)
- アカウントプラン(Account Plan)
- 案件をクローズするプラン
テリトリープランは、担当するお客様企業が複数社ある場合に作成します。所属するチームの規模によりますが、おおよそ同じ業界や2-3業界各5-10社程度、計5-30社を担当します。
アカウントプランは、担当する顧客企業ごとに作成するものとなります。テリトリープランに比べるとより詳細に作成をしていきます。
案件クローズプランは、より細かいものになりますが、Value SellingやMEDDICを使ってプランニングをしていきます。
いづれのプランもアクションとスケジュール(期限)を決めることが重要です。
まとめ
計画策定能力は外資IT営業において必ず必要になってきます。
具体的なアクションまで落とし込んだものがスラスラと書けるようになると、どのベンダーにいっても、だいたい現状と製品、導入実績の話を聞いただけで、「こうすれば勝てるな」という道筋が見えてきます。
逆に言えば「フレームワークやメソッドを使って一度作ってしまえば、あとは応用がいくらでもできるもの」といえます。ぜひプランニングは紙に書いて行って慣れておきましょう。